米ぬか3大作戦


2005年1月、ビズ34号で、”米ぬかパワーで土作り”を発表して以来、
それまでにもまして、掲示板での意見交換が盛んになってきました。
その中で、うどん粉病に対抗するための
たいへん有望と思われる作戦が新しく提案されました。
名づけて”米ぬかふりふり作戦”
そして、”米ぬかシュガー作戦”です。
”米ぬかジョーロ作戦”と合わせて3つとなるこれらの作戦は、
うどん粉病が撃退できてしまう、驚きの米ぬか活用法となりそうです。


”米ぬかフリフリ作戦”

 うどん粉予防のための新しい米ぬか活用法として、kajinyさんが”米ぬかふりふり作戦”を提案してくださいました。掲示板でも大反響を呼んだこのやり方、まずは、kajinyさんのかきこをごらんください!

kajinyさんのTea Timeでの発言より (2005.3.27&28)

 バラの新芽もかなり展開しはじめました。こうなってくると、うれしいやら、病気や害虫が心配やら・・・。
 バラというのはほんとうにシーズンを通して(いろんな意味で)たのしませてくれるものです。
 で、この写真の苗は、秋に駒場でゲットした例の銀河です。昨年はいちばん最後まで咲き続け、冬に剪定したにもかかわらず、ほとんど休眠する事なく新芽を出してきました。(よく見ると、すでに蕾までつけています)ここまで葉っぱが展開してくると、葉っぱにもいろんなバクテリアやウィルスが住みつきはじめると思います。
 そこでまた実験です。ウドンコ菌などの病原菌がはびこる前に、米ぬかを葉の表面にふりかけて善玉菌の繁殖を助け、いい菌でいっぱいにしてしまおうというわけです。名付けて「米ぬか葉っぱふりふり作戦」。さて、どうなることやら・・・おたのしみ。


 新芽が展開するこの時季は、まさに絶好の米ぬかチャンスですね〜。
nanaさんも意識されている”葉っぱと菌”の関係で、ちょっと面白い事を考えてみたんです。

 例えば僕たちの口の中には虫歯の原因となるミュータンス菌や歯周病菌などの悪玉菌と善玉菌が何百億という数でひしめきあっているのはご存知ですよね。そのバランスは幼児期から大人になってもほとんど変わらないのだそうです。

 逆に、生まれたての赤ちゃんの口の中には、ミュータンス菌は棲んでおらず、離乳期の頃までに、主に母親から感染してしまうのだとか。虫歯になりやすい人、なりにくい人って、毎日の歯磨きケアもさることながら、お口の中の細菌バランスに差があったんですね。
で、思ったんです。バラの葉っぱも、呼吸したり水分を発散させたり、口のような機能を持ってますよね。で、とうぜん葉っぱの表面にはたくさんの細菌が棲みついている。

 だったら、葉っぱを展開する”新芽の頃”(春先とか剪定後)が、葉の表面の細菌バランスをコントロールする絶好のチャンスではないのかと・・・ね。この時季に善玉菌を葉の表面に
たくさん増やすことができれば、きっと、うどん粉や黒点になりにくい元気なバラに育ってくれる。

 で、「米ぬか葉っぱふりふり作戦」なんだけど・・・。果たして理屈通りにうまく行くかはまったくもってわかりません。
興味と研究心がある方は、はんなり開いた新芽の葉っぱに米ぬかふりふりして、一緒に実験してみてくださいね。

 yukikoさん、さて、どうなると思う?

 追伸:米ぬかは当然、数日のうちに風に飛ばされてほとんどなくなってしまいます。    だからあんまり効果がないかもしれません。でも、葉と葉の間に少しでも留まっていれば 、それを糧に善玉菌が増えてくれるのではと期待しています。

 思えば私も、今までも米ぬかを庭に撒くときに”花咲かじいさん”よろしく、ぱあーっと勢い良く撒いて、自然と葉にかかっていたものでした。実は、去年は米ジョーにこだわって、この”花咲かじいさん撒き”をぜんぜんしなかったところ、うどん粉病が若い株に少しですが出てしまったのです。それまでの年は花さかじいさん撒きで、うどん粉発生ゼロ!知らず知らずのうちに行っていた”米ぬかふりふり作戦”が効果を発揮していたのかもと思い当たるふしがあります。
 葉が展開する初期のうちから、米ぬかを使って良い菌環境を葉面で構築しておいてうどん粉を予防する…簡単かつ画期的な方法ですね。

 ちなみに、kajinyさんは、2階まで伸びたつるバラにも、2階の窓からぱらぱらと、”米ぬかふりふり作戦”を実行されているとのこと!噴霧器での散布が難しい場所でも、これなら簡単かつ手軽にできそうです♪

”米ぬかシュガー作戦”

 さて、上記の”米ぬかふりふり作戦”に触発されて、じょうないさんというバラの生産者さんが、とても面白い実験をしてくださいました。名付けて”米ぬかシュガー作戦”。なんと、米ぬかと砂糖の力でうどん粉病が一夜にして消えてしまうと言う驚きの実践です。まずは、じょうないさんのかきこをどうぞご覧下さい。

じょうないさんの”Tea Time”での発言 (2005.4.5)

 どーも,じょうないです。思いつきでやった実験に,すごい反響があって,自分でも驚いています。
実は,親父が,僕の実験を見て,始めは何をするのかと首をかしげてました。あくる日,
「ウドンコ,消えてるで!」という親父の報告に,自分で確かめてみると,確かに消えてる!これには,バラつくり40年の親父も驚いてました。

 この実験は,ここでkajinyさんの「葉っぱふりふり作戦」をみたのがきっかけでした。で,nanaさんがウドンコの予防に砂糖水を散布しておられて,そのあとに米ぬかを撒いたらいい具合にくっつくと教えていただきました。同じ実験をするならと,今ウドンコが出ている高雄ちゃんに白羽の矢が当たりました。そんなわけで,いろんな方の知恵を拝借して生まれた結果なんです。
そして,yukikoさんにうちのHPをご紹介いただいたおかげで,あれから1000件近いアクセスがあったんですよ!ほんと,皆さんに感謝,感謝です。いいことはどんどん広げたいですね。みんなで広げよう,米ぬかの輪!

 その後のことを新たに日記に書きました。葉があまりにもパシパシに硬くなったので,ヌカは大方洗い流してしまいました。米ぬかの使い方には,葉やけに対する注意が必要かも。またよければ,のぞいてみてください。

 じょうないさんの日記によると、水1リットルにスプーンいっぱいの砂糖を混ぜ、うどん粉が出ている葉にハンドスプレーで噴霧し、そのあと米ぬかをふりかけたのだそうです。
 以前から、2パーセントの砂糖水に食器用洗剤を数滴たらし、うどん粉が出ている葉にかけると、うどん粉が消えるという話は有名です。が、これに米ぬかを混ぜることで、もしかしたら砂糖のパワーが増したのかもしれません。米ぬかに含まれる有用菌が、砂糖水で元気になり、うどん粉病の菌をやっつけてしまったのかも…これはすごいやり方の発見ですね!
 ただ、じょうないさんによると、米ぬかを葉に付けたままにしておくと、薬害ならぬ米ぬか害が出てしまうとのこと。葉やけに注意する必要がありそうです。
 うどん粉が消えたらすぐに米ぬかを洗い流すか、害の出ないレシピの開発が必要ですね。
 うちでは、残念(?)なことにうどん粉病が全く発生していません。試してみたくてもできない状況です。^^;でも、私がこの作戦をやるとしたらということで、ちょっと考えてみたことがあります。2パーセント砂糖水に、少量の米ぬかを混ぜて溶かして病気の葉にかけるというのは、いかがでしょうか。水に溶かせば、葉に付くのはごく少量の米ぬか。害が出る可能性は減るのではと思うのですが…もしよろしかったら、どなたか試してみられませんか〜?^^;



 さて、これらの作戦のまとめです!


kajinyさんの”Tea Time”での発言より (2005.4.7)
 土壌活性改善に「米ジョー」(米ぬかジョーロ作戦)。
 葉菌バランスに「米フリ」(米ぬかフリフリ作戦)。
 うどん粉治療に「米シュ」(米ぬかシュガー作戦・仮称)。
 なーんて、米ぬかを使ったオーガニックな栽培テクが、 みんなの力でだんだんと確立されていくといいですね。

 まずは、土の中の善玉菌を元気にする”米ジョー”作戦。その上で、葉面の菌のバランスを良くするために”米フリ”作戦。それが間に合わなくてうどん粉病になったときに”米シュ”作戦という3段構えでうどん粉防除!「米ジョー」「米フリ」「米シュガー」と三拍子そろってのうどん粉対策です。今シーズンは、これをみんなでいろいろと探っていけたらって思います!
 このような新しい栽培法をみんなで考えていくことで、オーガニックは、「お金&手間がかかる」というイメージを払拭できるといいですね〜。「ラクで楽しい」オーガニックを目指して、誰でも簡単に手に入る安価な素材を使い、手間の要らないシンプルなやり方なのに、驚きの効果がでる栽培テクを米ぬか仲間みんなで探っていきましょう♪
 掲示板でのみなさんからのご意見をお待ちしています!

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