【ゾウムシ】
真っ黒いからだにとんがった像の鼻のような角を持った体長1〜3ミリくらいの小さな虫です。バラの蕾や新芽の付け根のところあたりに好んで吸いつき、枯らしてしまうという悪さをしてくれます。蕾や新芽がこてっと首を傾げたような状態になっていたら間違い無くこの子が近くに潜んでいます。まず、見つけ次第テデトールが基本。ところが慎重につかまないと、ポロっと落ちて飛んで逃げられてしまうという悔しさ!しかも、木酢等はあまり効果が無くて。天敵も今のところ、クモくらいしか思いつきません。(どなたかご存知の方がいらっしゃったらぜひ教えてくださいな。)たとえこの子に大切な蕾をやられてしまっても、適度に摘蕾してくれたと思っていられるほどにバラを立派に育てて夥しい蕾をつけさせるというのが、とりあえずは有効な手立てでしょうか…。(でも、夏には実際摘蕾してくれて助かってしまうのは確かなんですよね…?!?)

画像はMAYUさんからいただきました。MAYUさんのHPには、わかりやすくまとめられた益虫&害虫のページが開設されています。ぜひ、おたずねくださいMAYUさんのHPは、こちら


実はMAYUさんの益虫と害虫のページを読んで初めて知ったのですが、ゾウムシくんは蕾にまず産卵し、蕾の首の辺りを刺して蕾を落とすのだそうです。落ちた蕾で幼虫が孵るので、ゾウムシにやられた蕾はことごとく取った方がいいのですね。なるほど、MAYUさん、すごい!!!


そしまた、ここで、裏技的ゾウムシ撃退法の登場。
掲示板Tea Timeでkajinyさんに教えていただいた”おとりシュート作戦”をご紹介します。

たしかに、自然の中に自生しているノイバラは、
夏以降は葉っぱが虫食いや黒点でボロボロのことが多いですね。
それでも秋にはたくさん実をつけ、
確実に翌春は陣地を大きく広げています。
ぼくたち人間の感性で見ると、
黒点病にしてもウドンコ病にしても極力排除したいけど、
自然界はもう少し、寛大なのかもしれません。


バラゾウムシに関しては、
うちのロココや新雪のように、
100も200も花をつける
年季の入ったツルバラだったら、
多少の被害は自然の摘蕾屋さんと笑っていられます。
でも、丹誠込めて育てた小振りの株の
ERやORだったりしたら、やはりショックですよね。
これはボクのつたない経験から見いだしたやり方なので、
自信を持っておすすめはできないのですが・・・。
バラゾウムシにやられたシュートは、
すぐに切らずに3・4日、
そのままにしておいた方が
全体の被害が少なくて済むように思います。
というのも、
バラゾウムシは、よりによって
一番大きな蕾のある元気のいい背高ノッポのシュートから
チクリとやることが多いですよね。
そんなとき、やられたー!とショックで、
ついついハサミを持ち出して、
被害にあったシュートを即刻短く切ってしまいますが・・・、
そうすると翌朝は、
同じ株の次に元気そうなシュートにチクリとやるわけです。
ところが、
一度被害にあったシュートをそのままにしておくと、
翌朝も、その翌日も、
どういうわけかバラゾウムシはそのシュートに
チクリとやっているのです。
かれらにとっては、蕾などどうでもよく、
とにかくいちばん元気なシュートに
卵を産みたいだけなんですね。
ゾウムシにやられたシュートは、

ゾウムシが数あるシュートから選んだいちばん産卵に適したシュート。
だったら数日間の産卵期が終わるまで、
そのシュートは切らずに残しておいてあげましょう。
そうすれば、ほかのシュートは被害を受けなくて済む。
そしてもちろん、ゾウムシが来なくなったら
被害にあったシュートはスッパリ切って
子孫が孵らないようしっかりと処分。
ゾウムシでお悩みの方は、いちど試してみてください。

写真は、先日渓流に釣りに行ったとき持って帰ったノイバラです。
部屋いっぱいにすごくいい香りがします。

・・・というわけで、観察眼を働かせて、ゾウムシの習性を庭の中で見抜くことができれば、被害を最小限に食い止めることもできるというほんとうに素晴らしい”技”ですね。なにも、ゾウムシを根絶させることにやっきになることはない、花を楽しめる程度に上手にゾウムシくんと付き合っていけたらと、私も少し寛大な気持ちになれました。^^;。


これは、ゾウムシの大きさがとてもよくわかる画像ですね。村田ばら園さんからいただきました。

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