【チュウレンジバチ】
初夏になり、気温が上がってくると、黒い羽でおなかがオレンジ色の小さな羽虫が飛んでくることがあります。この子がチュウレンジバチのお母さん、バラのやわらかい新芽に止まり、おしりのさきの針をバラの茎にちくんと刺しこんで産卵します。産卵したあとは、縦に長く黒っぽいすじになって残っていますので、これを見つけたら、爪で卵をつぶすか、この部分を切り取るかします。見過ごしていて孵化すると頭が黒くて緑色のおしりをぐいっと空に跳ね上げたように曲げたスタイルの青虫が、バラの葉っぱのふちにびっしりとついてみるみるうちに葉を食べます。この、びっしりついた状態で発見してテデトールするのがベスト。大きくなるにつれだんだん仲間とも離れ、単独でバラを食べ尽くすような勢いで広がっていきます。でも、私の庭ではこの子たちを天敵のアシナガ蜂や、シジュウカラが来て綺麗にハントしてくれるので、ちょっと葉をかじったあとはあってもチュウレンジバチの幼虫そのものを見かけることは以前よりは少なくなりました。

みみさん撮影の産卵中のチュウレンジバチです。お尻の先をバラの茎に刺しているのがわかりますね。蜂とはいえ、刺すのはバラの茎のみで人を刺すと言うことはありません。産卵中は、オレンジ色のおなかがよく目立ち、容易にテデトールすることができます。

みみさんは、プロのバイオリニストであるとともに、無農薬でたくさんの美しいバラを庭で育てていらっしゃいます。



雨上がりの朝の庭で、こんな光景に出会いました。このあと、メスの方は、みみさんの画像のように産卵に向かったのでしょうか?





右はくまさん撮影のチュウレンジバチです。チュウレンジバチは産卵するとき必ずこのように逆立ちするんですね。小さな虫はピントを合わせるのが難しいのにくまさん、まさにベストショットです。


これはHitomiさんにいただいたチュウレンジバチの幼虫です。この段階で見付けてテデトールできれば理想的。だんだん成長していくにしたがって薔薇の葉を食い荒らしながら、あちらこちらにに広がっていきます…。



大きさがとてもよくわかる画像です。村田ばら園さんからいただきました。

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