【カミキリムシ】

無農薬でも、虫や病気のためにバラを抜くはめになると言うことはありません。しかし、それはこのカミキリムシの幼虫の被害に会わなければの話です。このカミキリムシそしてその幼虫のテッポウ虫は、もっとも恐れるべき害虫です。

しかし、防除の仕方は意外と簡単。成虫は、がりがりまずバラのシュートの表皮をかじります。凄まじいかじり方なのですぐにそれと気付きます。注意深く庭を観察し続けると、成虫にばったり遭遇。このカミキリムシは、動きが鈍く手でも容易に捕まえることができます。で、すかさず虫かごに入れ、小学生くらいの男の子にプレゼントというのがお勧めです。

幼虫のテッポウ虫は、バラの根もとにアナをあけて侵入し、大事な株もとや根っこをすっかり食べてしまうので対処が遅れるとバラは枯れてしまいます。テッポウ虫が入ったかどうかは、バラの株もとにおがくずのようなものが散らばっていることでわかります。
テッポウ虫が出現する夏から秋にかけては、バラの根もとをよく観察することを習慣にするといいですね。

おがくずを発見したら、その近くの幹にアナがあいていないかよく調べ見つけます。そのアナの中にテッポウ虫くんは潜んでいるのです。細い針金ならアナの奥まで入るので、針金でつついてやっつけるか、さもなくばスプレーをアナに向かってしっかり噴霧。穴には、薬を染み込ませた綿を詰めておきます。そのあとも、しばらくはアナの周囲を観察し続けることをお勧めします。

ときには、おがくずが出ているのにどうしても穴が見つからないときがあります。彼らは、見つけられないほど小さな小さな穴から侵入することもあるのです。放っておくとみすみす株を枯らしてしまうことに。そんなとき、もし他に元気な幹が残っているなら、おがくずの出ている幹を根もと近くで切ってみるのもひとつの方法かもしれません。おそらく枝の中にあいた穴を発見することができるでしょう。運がよければ、下の写真のようにテッポウ虫とのご対面と相成るでしょう。

のこぎりで切った新雪の株もとから出現したテッポウ虫。小さな体ですが、あごはクワのように鋭くて。
テッポウ虫に食害された新雪の切り株。中心に大穴。横に伸びた小さなトンネルは、外からでは侵入口を見付けることはできませんでした。幸い、この切り株のほかに2本幹がありました。そちらから新しいシュートが伸び始め一安心です。


これは、村田ばら園さんからいただいたテッポウ虫の画像です。お客様が元気が無くなったのでと持っていらっしゃった株の一番太い根っこから発見されたそうです。


これも村田ばら園さんからいただいたカミキリムシの画像です。夏にやってきては薔薇のシュートをがりがりかじったり、根もとに卵を産み付けたり。見付けたら即テデトールします。



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