秋バラを楽しみながらも、心はもう来年の春に向かっています。
次々と届く新しいバラのカタログで品定め。
オーガニックローズに向くのは、
どんな条件でも育てやすくて丈夫なバラです。
初心者向け、強健・・などのキーワードを頼りに
来年新しく育てるバラを選びます。
月末ごろからは、来年の春から使う発酵肥料の仕込みも始めましょう。
その前に、準備が2つ必要です。
一つ目は、発酵の元種となる発酵米ぬかを仕込んでおくことです。
発酵米ぬかは、
雑木林のはんぺんなどの土着菌、
庭の団粒化した土、バイオポストなどの市販の資材などから作ることができます。
菌の種類は多様な方がよいので、
上記の3つはできればそろえた方が心強いでしょう。
紅葉狩りのついでに、
雑木林ではんぺんや団粒化した山土を探してくるのもよいかもしれません。
二つ目の準備は、大雑把でもよいので、肥料計算をしておくことです。
冬の間に、1年分の発酵肥料を作っておければしめたもの。
そのために、どんな有機肥料を使うのか、
分量はどれくらいにすればよいのか、ということを
あらかじめ計算しておくのです。
下記に肥料計算のための表の例を載せておきましたので、
参考になさってみてください。
資材名 | 重量(s) | 窒素 | 燐酸 | カリ | 重量×窒素% | 重量×燐酸% | 重量×カリ% |
油粕 | 20 | 5.30% | 2.30% | 1.00% | 1.06 | 0.46 | 0.2 |
草木灰 | 10 | 0.00% | 1.00% | 20.00% | 0 | 0.1 | 2 |
バッドグアノ | 15 | 0.10% | 23.00% | 0.10% | 0.015 | 3.45 | 0.015 |
魚粉 | 20 | 8.00% | 7.00% | 0.00% | 1.6 | 1.4 | 0 |
くんたん | 15 | 1.30% | 0 | 0 | 0.195 | ||
米ぬか | 10 | 2.00% | 2.00% | 1.50% | 0.2 | 0.2 | 0.15 |
リンカリ肥料 | 2 | 16.00% | 15.00% | 0 | 0.32 | 0.3 | |
低度化成 | 8 | 8.00% | 8.00% | 8.00% | 0.64 | 0.64 | 0.64 |
合計 | 100 | 3.515 | 6.57 | 3.5 | |||
化成肥料率10% | NPK→ 合計/総重量 |
N 4% | P 7% | K 4% | |||
庭のバラ100株9.37ヶ月分 |
年間窒素一株につき30グラム必要として 春から秋まで 8ヶ月(2月〜9月) 30/8/0.03515=毎月施肥量106g(一株当たり) |
発酵の最終過程で加える化成肥料は、
一度に入れる量を全体の10パーセントを越えないようにします。
もっと肥料の効率を高めたければ、
化成肥料を何度かに分けて追加し発酵させるとよいと思います。
化成肥料も、発酵菌の働きで
良質の有機肥料に変化していくのだそうです。
NPKの割合は、P(燐酸分)が多目の山形になるようにします。
バイオゴールドのバラ用が、5・8・5ですので、
それに近づけることができればよしと考えています。
ちなみに、上記のレシピで
農家向けの肥料屋さんで資材を入手した場合、
1sあたりわずか112円しかかかりません。
資材には、上記の他にもいろいろなものが使えます。
例えば、ニームケーキを混ぜれば、
虫対策にもしかしたら有効かもしれません。
工夫次第で、いろいろできそうですので、
楽しみながら設計してみてください。
(ティプシーインペリアルコンキュバイン)